第3号 新万波峠、楢峠 オロロに追われて峠越え

 

記録シート 5

1980年8月17日(日)
出発 07時     到着 15時33分(打保駅)
白木峰 飛騨古川 (1/5万地図

 【 オロロ 】
和名をイヨシロオビアブ
体長15mmの大アブ。吸血昆虫。
退治策ナシ

アブは大型で、その口器は皮膚をかじって傷をつけ血をなめるようにできている。
普通は家畜を襲うが、オロロはしつこく人にまとわりつく。
オロオロするばかりです。(だから、オロロ)
刺されると(かじられる)と電気の様に痛みが走り、あとはパンパンに腫れてくる。

ブナオ峠への山村、中河内(昭和45廃村)地帯、川筋一帯に最多日に50万匹、年間200万匹もが出現したと推測されたこともある。

こやつは、Gパンの上からでも攻撃してきます。
はじめは、かゆいんですけどだんだん痛くなります。
そして、「ウオー!!」 です。
一匹ならかわいいんだけど、最盛期だと一人につき数百匹だからな〜。
外見はもろハエです。でも目の玉が緑色です。ハエみたいにすぐ逃げません。
生中継?で被害状況を目に出来ます。
退治策はありませんが、対処策はあります。
脚力にものをいわせ、標高を稼ぎましょう。
ある程度の標高になると、あやつはいなくなります。(7〜800m位だったかな?)
それまで、辛抱、しんぼう、シンボウ。(なお、地方により名前が違うみたいです。)

オロロに追われて峠越え   二塚

 打保駅より大谷林道の急斜面を15分も押し進めると、何と思いかけずも又、又、オロロの群団に遭遇してしまった。
 そういえば今日は8月17日。雨がしとしと。そして人里離れた標高数百bの山峡と、好条件が揃えば、オロロから見れば我々は「飛んで火に入る夏の虫」となる。
 思えば52年8月14日、刀利ダムからブナオ峠の登り、中河内から下小屋地内で大群に襲われ、一人百匹平均で付き合いをさせられ、仲間の一人が転倒負傷する苦い経験がある。その時の経験にこりもせずに、この期に山峡に入ったのは、今日のクラブランは、「乗鞍スーパー林道カーサイクリング」の予定が、R41号の猪谷トンネル手前で、土砂崩れで通行止めとなるアクシデントで、心ならずもコース変更となったのです。
 最後尾を走って(押して)いた私は、オロロが出現するや否や、打保駅に引き返し、短パンをトレパンに履き替え、ポンチョをかぶり、今更コース変更も、先に行った連中に連絡することも出来ず、仕方なく30分遅れの再出発となる。幸いなことに、今日のオロロは前回ほどしつこくなく、少しばかりポンチョの下から潜り込むのを手で払いながら、なんとか難を逃れる。
 オロロの出没と共に降り出した雨足も一段と強くなり、押しの一手では、先頭グループにはなかなか追いつけない。峠の中間点で待っていてくれた前田、宅美、両君と合流の後、ようやく先頭集団と合流したのは峠の2〜300b手前。この辺り標高1,000m当たりまで登るとオロロも消え失せ、悪戦苦闘の二時間後には、峠でのくつろぎのコーヒータイムが待っていたのです。
 オロロ初体験の石瀬氏は、雨で濡れた上半身の肉体美を、惜しげもなくさらけ出し、案の定オロロの餌食となり、9カ所ものハレの記念碑を残すことになる。
 クラブ員の皆さん。オロロに遭遇してみたい方は、8月のお盆前後、ブナオ峠、山の神A&B、牛首峠、天生峠、今回の新万波峠等へ行ってみなさい。オロロは必ずや君の来るのを待っていてくれるでしょう。


   

                     二ツ屋峠
地名 到着 出発 積算km km/h 備考
高岡 - 04:20 - - -
打保駅 07:00 09:28 - - 車移動81.9km
新万波峠 09:33 10:25 9.2 4.41 大谷林道経由
万波神社 10:40 10:42 12.3 8.45 -
県境 11:04 11:15 16.0 10.0 -
楢峠 11:43 12:34 22.1 13.07 簡易舗装
二ツ屋峠 12:45 12:53 24.9 15.27 簡易舗装
楢峠 13:01 13:41 27.7 21.0 簡易舗装
角川 14:14 14:21 39.1 20.72 簡易舗装
打保駅 15:07 15:33 57.8 24.39 簡易舗装
高岡 17:30 - - - 車移動66.7km

全所要時間 13時間10分   全平均速度 7.15km/h
全休息時間 3時間17分    走行時平均速度 12.04km/h
 


打保駅


新万波峠


楢峠

 今回のクラブランは非常に悲惨であった。
 打保駅で、車から自転車を降ろし、パーツを組み付ける。後ろ車輪をエンドに通しクィックシャフトを閉めた。う〜ん。これでよし。
 自転車を10cmほど持ち上げ、手を離す。タンタンタン。よし、どこも緩みは無いみたいだ。でも、不安だったのかもう一回してみた。
 「ガシャん。」・・・?? よく見ると、後輪が緩んでいる。なんと、クィックのシャフトが切れてる。
       ( ̄□ ̄;)!!
 一人寂しく高山線に乗り、飛騨古川までクィックシャフトの買い出しへ、、、。
 ブツをゲットして再び打保駅。同じコースを追いかけても絶対追いつけない。
 そんなんで、角川から楢峠へ向かった。
 あの急坂をえっちら、こっちら登り(角川〜峠間55分)、楢峠に着いたときは宴会(昼食)は終わっていた。
 みんなに見守られ、一人寂しくメシを食ったのであった。
 その後、みんなと別れ、二ツ屋峠、水無、利賀村、小牧、高岡と一人旅なのであった。はあー、、、
       ばった より

 

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