第6号 乗鞍スーパー林道から野麦峠

 

1981年8月17〜18日

‘ 中三 ソロツーリング ’
  乗鞍スーパー林道から野麦峠


紀行文 福沢


 朝靄の飛騨古川を出て、はや数時間。涙を流し、汗を飛び散らしヨダレを垂らし、観光バスにクラクションと排気ガスを浴びせられ、腹ペコで登った折原温泉から平湯、安房峠。
 峠で出合った大学生さんにアドバイスを受け ‘ 乗鞍スーパー林道 ’ に突入である。のっけからのダートの下りだが路面状況はかなり良い。左手に焼岳を見ながら舗装路登り切ると、路面はこぶし大の石が埋まったダートとなる。
 交通量が多く、体とチャリンコは真っ白になり、アップダウンを繰り返す。展望は開けているのだがなだらかな山々で 「 残雪の頃がいいなぁ! 」 と思う。
 奈落の底に落ちる様な感じでグングン舗装路を下ると白骨のゲート。近くに白骨の温泉宿が数件ある。売店にてアンパン、ポテトチップを買う。
 そこからトンネルまできつい登り ( このコースの中で一番きつい ) だが、トンネルを抜けてからの展望が最高である。
 山々に挟まれた乗鞍からの大地に針葉樹が広がり、その中に色とりどりのロッジがある。気持ちの良い白樺林をぬけ、今度は地獄の白樺峠と思ったが、始めの舗装だけ辛く、後のダート道は楽勝。峠の展望は良く、横は沼地があり遊歩道がのびている。峠からの10%の下りは最高だった。

 「 ジリリリー 」 電話が鳴った。ここは山間のひっそりした宿、奈川温泉である。
 寝ぼけ眼で昨日の疲れを含炭酸重曹水の温泉で癒すものの、まだ足がだるい。( 温泉は胃に良いらしいが非常にまずい。また宿には野麦峠旧道のアルバムがあり参考になる )

  一日目 コースタイム
地名 到着 出発 km km/h 備考
古河町太江 - 05:20 - -
神原峠 - 05:57 5.45 8.93 -
神岡 - 06:25 19.52 30.58 -
枝路 09:00 09:15 44.45 9.66 朝食
平湯 10:17 10:40 53.40 8.68 R158
安房峠 12:40 13:05 64.29 5.44 昼食
林道入口 - 13:10 - - 50%ダート ↓
白骨 14:31 10:33 80.85 5.43 -
蛭窪トンネル - 15:35 86.29 5.28 -
乗鞍高原 15:48 15:50 90.02 17.76 -
白樺橋 16:03 16:08 93.17 15.00 60%ダート ↓
白樺峠 16:53 17:00 99.32 8.20 -
奈川温泉 17:12 - 108.95 48.25 宿泊
  二日目 コースタイム
奈川温泉 - 06:43 - - 一泊二食付き6,500円
寄合渡 07:24 07:30 6.56 9.60 -
枝路 - 08:28 12.84 6.49 三カ所ダート
野麦峠 09:13 09:42 19.86 9.36 簡易舗装
野麦 - 10:05 27.99 21.20 -
枝路 10:30 10:32 35.79 18.72 -
高根第一ダム 11:18 11:20 37.52 17.29 -
朝日ダム 11:48 11:50 52.81 30.57 -
枝路 12:06 12:10 63.10 22.05 -
美女峠 - 13:06 65.98 10.80 -
高山 - 13:06 81.79 15.81 -
古川 - 13:50 97.15 15.36 -
14:13 - 101.74 4.59 -
 オッチャンの見送りをうけ、いよいよ野麦峠へ。途中、キャンピングの大学生さんを抜くが、あっさり抜かされる。( 甲州、信州を走った広島大のサイクリスト )
 登りきり少し下った所が峠だが、モロ観光地!乗鞍岳がはっきり見えるはずだが、雲って何も見えない。みねさんの墓を参って峠を後にする。
 しかし、この下りが最悪。道は簡易舗装かダートで交通量も多くカーブがきつくガードレール、ミラーも無く、谷底は深く、二度も死にかけてしまった。高山から野麦は避けた方が良い。
 最後の美女峠で転け、雨も振りだし、峠の展望もすぐれず、リヤメカのワイヤーが抜けるという悪いことずくめだったが、宿泊のできる旅はやはり良かった。

 


安房峠

安房峠の茶屋
ここの水がまた旨い!

野麦峠

野麦峠

 

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